腎の病気の治療法
i 慢性腎炎

慢性腎炎は腎臓自身の病気でさまざまな種類があります。原因としては細菌感染による急性腎炎が慢性化したもの、免疫異常によるもの、他の病気の合併症として起こるものなどがあります。最近は糖尿病の進行に伴う合併症としておきる腎炎が増えており、透析患者の約30%を占めるまでに増えてきて問題になっています。
中国医学では腎炎が慢性化するとになると腎虚になっていくと考えています。同時に淤血や湿熱といった邪気が体にたまり、クレアチニンの数値などが上がっていくと考えています。漢方薬を体質に合わせて使うことで、慢性腎炎の進行を抑え、透析になることを防止して、合併症を予防することができます。
腎の働きが低下して、排尿障害や浮腫みがある場合は、腎を補う八味丸、六味丸、牛車腎気丸海馬補腎丸などが効果的です。慢性腎炎は糸球体の血流が悪くなり、瘀血になりますので冠元顆粒田七などを併用すると効果的です。クレアチニンが高い場合は板藍茶、白花蛇舌草などが効果的です。倦怠感が強いときは補中益気湯、衛益顆粒などが効果的です。浮腫みが強い場合は猪苓湯、防己黄耆湯、柴苓湯などが効果的です。慢性腎炎は免疫異常があるケースが多いので、しいたけ菌糸体霊芝製剤を併用すると効果的です。

 

ii 排尿障害
  排尿障害には尿の回数が増える頻尿尿量が減る排尿困難尿がもれる尿失禁などが含まれます。若い人は女性に多く冷え性や神経性のものが多く、高齢者の場合は老化に伴って排尿障害は起こりやすくなります。高齢男性の場合は前立腺の肥大が大きな原因になります。今回は主として高齢者の頻尿について考えてみます。
 中国医学では頻尿は膀胱炎のような急性の疾患をのぞけば主として腎の働きが衰えることによっておきると考えています。これは腎虚といわれますが、西洋医学の腎機能異常を意味するものではありません。腎虚は腎陽虚と腎陰虚の2種類があります。腎陽虚の頻尿は尿の色が透明で量が多く手足の冷えを伴うことが多く見られます。
 腎虚には補腎薬を使います。腎陽虚には八味丸、牛車腎気丸海馬補腎丸などが効果的です。腎陰虚には六味丸、知柏地黄丸、麦味地黄丸などが効果的です。体力が弱く、尿が漏れやすい場合は補中益気湯、清心連子飲などを併用します。男性で前立腺肥大がある場合は桂枝茯苓丸、水蛭製剤などを併用すると効果的です。
排尿障害には尿の回数が増える頻尿尿量が減る排尿困難尿がもれる尿失禁などが含まれます。若い人は女性に多く冷え性や神経性のものが多く、高齢者の場合は老化に伴って排尿障害は起こりやすくなります。高齢男性の場合は前立腺の肥大が大きな原因になります。今回は主として高齢者の頻尿について考えてみます。

iii 骨粗鬆症
  骨粗鬆症は骨に隙間が入ったようにスカスカになってしまう病気です。骨の大きさは変わりませんが、中に隙間が多くなるのでちょっとしたことで骨が折れやすくなります。骨粗鬆症は高齢者に多く特に閉経後の女性に多く見られます。
原因としては、カルシウムの不足骨の新陳代謝の失調によって骨の破壊が進み、新しく作るほうが間に合わなくなることにあります。
中国医学では腎は骨を主ると考えているため、骨粗鬆症は補腎を中心に治療していきます。単にカルシウムを多くとっても、腎虚になると骨に吸着しないためあまり効果が出ません。補腎することにより骨密度が上がっていくわけです。
腎を補い、骨を丈夫にする八味丸、牛車補腎丸海馬補腎丸独歩丸などを長く服用すると効果的です。更年期以降の女性の場合は、ホルモンの分泌を高める婦宝当帰膠や大豆イソフラボン製剤のソイロイヤルを併用すると効果的です。
  骨粗鬆症は骨に隙間が入ったようにスカスカになってしまう病気です。骨の大きさは変わりませんが、中に隙間が多くなるのでちょっとしたことで骨が折れやすくなります。骨粗鬆症は高齢者に多く特に閉経後の女性に多く見られます。
 原因としては、カルシウムの不足骨の新陳代謝の失調によって骨の破壊が進み、新しく作るほうが間に合わなくなることにあります。

iv 更年期障害
 40代半ばをすぎると女性ホルモンの分泌が減少してきます。女性ホルモンは女性らしい体を作るだけでなく、自律神経や脳、骨、血管などにも作用しています。それが急に少なくなるのですからさまざまな症状が現れるわけです。一般に更年期とは卵巣の機能が低下し月経が終わる(閉経する)前後5年間の時期を指します。通常、女性の40歳代半ばから50歳代半ばまでの約10年の間ですが個人差があります。顔のほてりと発汗、いらいら、不眠、動悸、肩こりなどの白津神経失調の症状がよく見られます。このような症状は卵巣機能の低下だけでなく、ストレスや性格なども影響するようです。
 中国医学ではホルモンの働きは腎と関係していると考えています。年齢とともに腎陰や腎陽が不足して、更年期特有の症状を誘発していくと考えています。ただし、様々な症状は腎虚だけでなく、ストレスなどにより肝の疎泄の働きが乱れることも関係が深いと考えています。
治療については、体質を改善する治療と症状を和らげる治療に分けて考えます。体質の改善は腎陰を補い、女性ホルモンを活性化する六味丸、知柏地黄丸、杞菊地黄丸などが効果的です。冷えが強い人は腎陽を補う八味丸、牛車腎気丸海馬補腎丸などが効果的です。ストレスが強くイライラやのぼせが強いときは加味逍遥散、柴胡桂枝干姜湯、柴胡加竜骨牡蛎湯などが効果的です。動悸や不眠がある場合は天王補心丹が効果的です。肩こりが強いときには冠元顆粒を併用します。
更年期障害は「血の道症」といわれるように、生理不順を改善することで予防することができます。気血を補い血行を良くする婦宝当帰膠が最適です。また、最近の研究で大豆イソフラボン製剤のソイロイヤルが女性ホルモンを穏やかに補充することがわかりました。
*漢方コラム「更年期障害について①」「更年期障害について②」も参照してください。

v 耳鳴り
   耳鳴りとは周囲の音と無関係に頭の中で音が聞こえると自覚するものです。実際には無い音を耳で、あるいは頭の中で音として感じれば耳鳴りといいます。人口の10パーセントから20パーセントの人が耳鳴りを感じているといわれています。特に65歳以上の人においては30パーセント近くの人において耳鳴りの経験があるとの報告もあります。
中国医学では耳は腎と経絡でつながっており、また肝胆の経絡ともつながっていると考えています。一般に急性の耳鳴り場合は肝から治療することが多く、高齢で慢性の耳鳴りは腎から治療することが多くみられます。今回は慢性の耳鳴りの治療法について考えてみます。
慢性の耳鳴りの場合は腎陰を補う耳鳴丸がファーストチョイスとして使います。冷え性の人は八味丸、牛車腎気丸海馬補腎丸などを耳鳴丸と併用すると効果的です。頭頚部の血流が悪く、肩こりや耳のつまりがあるときは冠元顆粒イチョウ葉エキスを併用すると効果的です。ストレスが強くイライラするときは柴胡桂枝干姜湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、抑肝散加陳皮半夏などを併用すると効果的です。



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