偏頭痛の症例  |
Oさんは29歳の女性です。結婚1年目の新婚さんですが、7年来の偏頭痛に悩まされています。22歳で仕事をはじめてから人間関係などのストレスがあり、偏頭痛を感じるようになりました。徐々に悪化して吐き気や動悸、めまいなどを感じるようになりましたが、病院で検査しても異常は見つかりませんでした。いろいろ治療しましたが効果がなく26歳のとき退職しています。その後も心療内科で治療を続けていますが一向に良くならず、漢方治療を希望して来店されました。 現在は肩が張って側頭部がズキンズキン痛みます。生理前はいらいらして痛みが強く、吐き気や動悸を感じることもあります。疲れやすく外出すると次の日はぐったりしてしまうそうです。また食欲もあまりなく口臭が気になっています。眠りも浅く夜中に1回くらいは目を覚ましてしまいます。舌苔が厚く黄色い色をしています。
中国漢方で頭痛を治療するときは痛み方と痛む部位を重視します。一般に強い痛みは実証、しくしくする弱い痛みは虚証と考えます。また部位については、側頭部は肝経、後頭部は膀胱経、額は胃経、頭頂部は蕨陰経と考えてそれぞれの経絡に対応する薬草を配合していきます。Oさんは側頭部が痛むため肝経と関係が深くなります。また胃腸にも問題があり、吐き気や舌苔から見て痰飲の邪気が体内に滞っていることもわかります。
そこで肝経に働く柴胡が含まれる抑肝散に痰飲を除き吐き気などの胃腸の症状を改善する温胆湯を合わせて服用してもらうことにしました。
経過ですが、約半月の服用でかなり痛みが和らいできました。3ヶ月の服用で舌苔もきれいになり、今までの悩みがうそのように解消されたということです。
| 考察: |
偏頭痛は程度にもよりますが漢方薬が有効です。偏頭痛は一般の頭痛より頑固で症状が激しい方が多いため、正確な弁証による漢方医薬の選択が大切になります。Oさんは抑肝散と温胆湯の併用が大変有効でしたが、個々の体質や症状により漢方薬が異なることがあります。 |
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